1.スチームトラップの種類と作動 5.スチームトラップの作動の良、不良の判断方法
2.各型式のトラップに共通な作動 6.各型式に共通なトラップの点検の実際
3.トラップの作動不良の分類 7.型式別による点検の留意すべき点
4.各型式別によるトラップの故障とその原因 8.計器による場合[OVKリークマスター]

 


(1)ディスク式
(2)バケット式
(3)フロート式
(4)バイメタル式
(5)ベローズ式
(6)オィフィス式



(1)ディスク式及びバケット式
  この型式のトラップの作動は画然としたon-offの作動をします。
ドレンを排出する開弁の上体とドレンの排出を停止している閉弁上体にはっきり分かれて作動します。
正常なトラップの作動は全開か全閉のどちらかです。

(2)フロート式、バイメタル式、ベローズ式
イ) フロート式はドレンと蒸気の重量の差、即ち浮力を利用したトラップで、機構上の分類ではバケット式と同じ部類に属します。
バイメタル及びベローズ式は、蒸気とドレンの温度の差を利用した機構であり、構造上はフロート式とは全く別の種類ですが、作動上はこの三者は同じ様に働きます。これらの型式の基本的な作動はon-off作動ですが、仕様の実際面では弁が完全に閉止せず、微開の状態で作動する事が多くあります。

ロ) フロート式は浮子が浮力を得られる水位はある定まった一定の水位です。
その水位を超える量のドレンが流入すれが、浮子は浮力を生じて浮上し、ドレンの排出口を開口しますが、トラップに流入して来るドレンの量があまり多くないと、浮子は浮力を維持できなくて、すぐ排出口を閉じます。
しかし、この場合、浮子が浮力を得られる水位までの水量は僅かな量ですから、すぐ浮上開口し又すぐ閉口する作動になり、視覚手には連続排出している事になります。
ここで問題になる点は、浮子が浮上を始める水位の近くでは、浮子の見掛けの重量は非常に軽くなっていて、排出口を押さえる為の重さを失ってしまっているので、トラップに流れ込んでくる蒸気の勢いによって排出口を充分に閉じ得ない事です。即ち、蒸気を巻き込んで排水します。

ハ) バイメタル及びベローズ式はある定めた温度で閉弁し、それより温度が降下するにつれて次第に開口して行く構造になっています。従って定められた温度の近くでは、当然排出口を微開した状態になります。

(3)オリフィス式
  この型式のトラップの作動は画然としたon-offの作動をします。
ドレンを排出する開弁の上体とドレンの排出を停止している閉弁上体にはっきり分かれて作動します。
正常なトラップの作動は全開か全閉のどちらかです。

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(a)(1) トラップはドレンが流入して来なければ、何時までも閉弁の状態を維持すべきであります。

(2) オリフィス式のものは上記(1)の状態でも2〜3秒に1回程の頻度で1〜2秒の 開弁をして蒸気を放出しますが、この型式のトラップはこれで正常です。

(3) ディスク式のある型式のものは寒冷な場所では10秒未満で閉弁して、同様に生蒸気を放出しますが、やはりこの型式のものは、これで正常であり、同じディスク式でも構造の違いによる差異があります。

(b)(1) 通気の最初は、トラップは連続してドレンを排出するのが正常です。

(2) ディスク式も初期多量のドレンの場合は連続排水をします。

(3) バケット式はこの場合でもおおむね間歇作動します。

(4) ウォーミングアップ後も、尚5分間以上に亘り連続排水をする様ですと、トラップの能力が不足していると見なすべきです。

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(1)吹きっぱなし
   トラップの弁部が損耗してしまい全く閉弁機能がなされない故障

(2)蒸気洩れ
   弁部の機能が劣化して、充分に弁部がシールされなく蒸気を洩らす故障



(1)フン詰り
   トラップが閉塞してドレンを排出しない故障

(2)能力不足
   トラップのドレン排出能力が小さくてドレンを充分排出できない場合



(1)圧力不適
  トラップをその 規定された使用圧力以外の圧力域で使用した場合
トラップの型式によって“吹きっぱなし”あるいは“能力不足”等のトラブルを生じます。又、トラップの寿命を短くする事にもなります。

(2)排出不全
  現象的には“能力不足”と同じ状況を呈しますが、この場合の故障は配管中に溜まっている空気の排除をトラップ自身が円滑に出来なく、その結果、ドレンの排出が渋滞する事です。トラップそのものの故障よりもトラップの型式に起因します。


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(1)蒸気洩れ
  ディスク
  イ)トラップ外の原因
@トラップをその最高使用圧力を越えて用いた
Aトラップの出入口側の圧力が高い
 (おおむね入口圧力側の50%以上)

ロ)トラップによる原因
@弁部の気密が悪くなった
A弁と弁座の間にゴミを噛込んだ

(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@トラップをその最低使用圧力以下で使用した

ロ)トラップによる原因
@空気抜き構造のない型式のトラップを使用した
A空気抜き構造が故障した
Bフィルターが目詰まりして、ドレンがトラップに流れ込んで来ない

 

(1)蒸気洩れ
  (上向)
   (下向)
  イ)トラップ外の原因
@水平に取付けなかった

ロ)トラップによる原因
@弁の気密が悪くなったり、弁部に物を噛み込んだ
Aバケットに穴が開いた
Bヒンジが欠損した
Cトラップを完全に保温した(下向きバケット)

(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@最高使用圧力を越えて使用した

ロ)トラップによる原因
@空気が抜けない。(上向きバケット式はこの事故を起こし易い、下向きバケット式の場合まずない)
A水平に配管しなかった
Bバケットのベント孔が閉塞した(下向きバケット)

 

(1)蒸気洩れ
  フロート 
  イ)トラップ外の原因
@水平に取付けなかった

ロ)トラップによる原因
@弁部の気密の劣化   
  A本体底部にスケールが溜まって、フロートが規定の位置に納らない
Bウォーターハンマー等によるフロートの変形
C空気抜き用のバイメタル板が腐触して、空気抜き穴が閉口したままになっている

 
(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@最高使用圧力以上で使用した

ロ)トラップによる原因
@空気抜き穴が閉塞して空気が抜けない
Aフロートに穴があいた

 

この型式のトラップの閉弁の構造には2通りあります。バイメタルの膨張で弁棹を押して閉じる(内弁)型式と引っぱって閉じる(外弁)型式とです。 (以下述べるものは内弁型式です)
  内弁式 
  外弁式

(1)蒸気洩れ
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以下で使用した場合

  ロ)トラップによる原因
@弁部の損耗及びゴミ噛み
Aバイメタルの腐触又は錆付き
B規定圧力以上の圧力で使用による弁棹の曲り、あるいはバイメタルの破損
C調整不良

 
(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以上で使用した

ロ)トラップによる原因
@調整不良
Aバイメタルの腐触又は錆付き

 

(1)蒸気洩れ
  ベローズ 
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以上の使用によりベローズが破損されて閉弁されない。
A規定圧力以下の使用ロ)トラップによる原因

  ロ)トラップによる原因
@弁部の傷み
Aベローズの破損
 
(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以上の圧力で使用した

ロ)トラップによる原因
@ベローズが破損されて開弁しない

   

(1)蒸気洩れ
  オリフィス 
 
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以上で使用した
A水平に配管してなかった

  ロ)トラップによる原因
@弁部の損耗及びゴミ噛み
A調整不良
 
(2)フン詰り
  イ)トラップ外の原因
@規定圧力以上の圧力で使用した

ロ)ゴミ噛み
@オリフィスのノズルがスケール等で詰った

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(a)(1) トラップの良、不良の厳密な判定は熱ロス判定装置により定量的に良、否を試験測定するものでありますが、この方法は面倒であり、実用的にはトラップの作動を「見る」、「聞く」、「さわる」の方法で行われます。

(2) 「見る」、「聞く」、「さわる」方法の内では、目でドレンの排出の状態を観察するのが一番確実です。

(3) 目視する事が不可能な場合は、トラップの作動音を聴音して検査します。

(4) 聴音の場合、えてして「フン詰り」や「排出不全」を見落とし易いです。必ず「さわる」習慣をつけてトラップの温度を確かめて下さい。

(b)(1) トラップの点検は通気後30分以上経過してから行います。

(2) 通気の初期はどの型式のトラップも作動が不安定だからです。

(c)(1) 計器による場合でも、「さわる」習慣は是非励行して下さい。

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(1)見る場合
(1) 生蒸気と再蒸発蒸気とを見分ける事
前者は灰色掛った白色、後者は青み掛った白色

(2) 生蒸気と再蒸発蒸気とを見分ける事
前者は灰色掛った白色、後者は青み掛った白色

(3) 勢よく吹き出していても、それが再蒸発蒸気であればトラップは正常です。
この場合、何がしかのドレンが必ず混ざって排出されています。

(4) 勢いがなくても連続して蒸気を排出しておれば、トラップは不良で所謂、蒸気もれの症状です。この場合には蒸気の中にドレン分がまず混ざっていません。

(2)聞く場合
(1) ディスク式及びバケット式は容易に判定が出来、フロート式、オリフィス式はやや難、バイメタル式、ベローズ式はかなり困難です。

(2) パイプには色々な音が夾雑していますから、場合によっては、あまり音の伝達の良くないものを聴音棒にする方がよく判別出来る事があります。

(3) ドレンを排出している正常な動作の時に発する音と、蒸気を洩らしている時に発する音には差があり、後者の場合は高い金属音であり前者の場合は鈍く低い音を発します。

(4) 聴音はトラップの作動部の音を聞くのですが、蒸気洩れの場合の聴音は難しく、トラップの前及び後のパイプの音を聞いて、判断の材料にします。

イ) トラップが正常に動いている場合、トラップの前後にはまず温度があります。
トラップの直前と1〜2m後とで比較するとよく分かります。
イ) “蒸気洩れ”の場合は前号(1)の温度差がまず感じられません。
ロ) “フン詰り”、“排出不全”等はさわる事によって容易に判別出来ます。
ハ) 前号(3)の場合、集合配管がなされていると伝熱によって、トラップが冷たくない事があるので留意して下さい。

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(a)ディスク式
(1) 正常なものは必ず間歇的に働き、通常は1分間の閉弁と5秒間前後の開弁をくり返します。

(2) “チン、チン、チン”と10秒間以内で連続して弁が作動するのは明らかに不良です。

(3) 弁座の内輪が磨耗しているとドレンの多い所でもかなり長時間(5分以上も)閉弁している事があります。

(b)バケット式
(1) 正常なものはディスク式と同じ様に働きます。

(2) 何時までも騒がしく音を発したり、小穴から洩れる音のするものは不良です。

(3) 何時迄も静かなものも、やはり不良です。

(c)フロート式
(1) ドレンのみを排出している時も浮子が動いて音を発します。この時の音は鈍く低い音です。

(2) 蒸気を洩らしている時は高い金属音を発します。

(3) さわって温度で判定するのも有力な判別方法です

(d)バイメタル及びベローズ式
(1) 音で判定するのはかなり難しい型式ですが、“蒸気洩れ”のひどい場合はおおむね騒々しい掻廻す様な音を発します。

(2) 洩れのあまりひどくない時は、小穴を洩れる時に発する独特な音を発します。

(3) さわって温度で判定するのも有力な判別方法です。

(e)オリフィス式
(1) 正常な場合でも、閉弁時間は長くても15秒間程です。

(2) 少しドレンがあれば5〜6秒に1回働きます。従って、当然1作動毎にかなりの蒸気を放出しますが、この型式はこれで正常です。

(3) 音で判断する時、15秒間以上も作動音を発しない場合は、“吹きっぱなし”になっています。

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(a)原理
(1) NASAで、宇宙服の真空モレを発見するために研究され開発されました。

(2) 気体が小穴から洩れる時、気体の種類、圧力に関係なく、気体に洩れ現象が生ずる時発生する渦流によって、42KHzの超音波を発することが解明されました。


(b)構造
(1) 42KHzの超音波によってのみ振動する圧電セラミックにより、超音波を電気信号に変換します。

(2) 信号をメーターと、音声によって表示します。

(3) 何時迄も静かなものも、やはり不良です。

(c)使用の実際
(1)

(2)
本体とセンサーAとをコードBによって本体のC部に接続します。

スイッチEをONにして、点検したいスチームトラップの圧力に対応して圧力調整ツマミ@をセットします。

(3)

(4)


センサーAを検体に接触させます。

メーターDの目盛によって、良、不良の判定をします。





(d)接針部位
(1)
@
A

スチームトラップ
キャップの頂部
出口側直近のパイプ部

(2)
@
A

バルブ
スピンドル頂部
出口側直近のパイプ部

(e)良、不良の判定基準
(1) 圧力(kg/cm2)と圧力調整ツマミの関係
 

(2)  
 

(f)モレ量
(1) 「悪い」の蒸気漏洩量(SL)は下式による。
 

(2) トラップサイズによるdの値
 

(3) d=φ2の時の圧力別漏洩量
 

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